マーラー交響曲第5番
ホーネック&ピッツバーグ交響楽団
マンフレート・ホーネックのマーラーは、どれも聴き手に新鮮な刺激を与えてくれるアイデアに満ちた楽譜へのアプローチに特徴があります。
マーラーのオーケストレーションは大編成であるだけでなく、それぞれの楽器が非常に重要な役割を担っていますが、ホーネックは各パートのバランスを巧みに調整することによって、ときに驚くほどの効果を上げることに成功してきました。テンポの設定やダイナミクスのコントロールについても、同様に意外な効果を引き出す術に長けており、たとえば交響曲第3番でも、細部まで雄弁に語る各楽器の魅力と場面変化の面白さによって、長丁場が高水準なクオリティで一貫していたのがさすがでした。
今回登場する交響曲5番は、第3番よりもさらにマーラーの多彩なテクニックが冴えた作品なので、ホーネックのそうした細部と全体のコントロールの巧さがより生かされるのではないかと思われます。
また、第3番は録音も大変に優秀な仕上がりでしたが、今回の第5番はそれから1年近くを経ての録音ということなので、経験値の蓄積もあってさらなる高音質が期待されるところでもあります。(HMV)
【収録情報】
・マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
ピッツバーグ交響楽団
マンフレート・ホーネック(指揮)
録音時期:2011年5月20日-22日
録音場所:ピッツバーグ、ハインツ・ホール
録音方式:DSDレコーディング(ライヴ)
SACD Hybrid
2ch HQ (CD STEREO/ SACD STEREO)